外壁屋根塗装工事でのいろいろ(後半)

(前半から続き)

さて屋根の鳩小屋を解体したお話をしましたが、実は高圧洗浄時にもう1つ問題がでてました。

横に長く設置されている雨樋ですが縦樋と繋がっていなかったことが発覚したのです。(正確には見た目はつながっていますが雨が縦樋へ流れ込んでいかない状況)本来は屋根に降った雨を横樋が受けてそこから縦樋へと流れていくのですが縦樋に流れていく部分にフタがされてしまった状態でした。

赤丸のじょうご部分 この2箇所がふさがれていることがわかりました

赤丸奥2個目のじょうご部分(少し黒い補修?のあとが見受けられます)

上から見た樋です。縦樋への道がふさがれているので常に泥が溜まる状況。 汚れていてちょっとわかりづらいですね

泥を洗い流しました。このようにふさがっていると縦樋へ流れていきません。

1度目の修理時 本来はこのようにスキマがあり溜まった雨水を下に逃がします

2回目の修理 これくらいの間隔(5㎝)はほしいですね。通りが良くなり泥も流れて樋もキレイになりました。

【ハウスメーカーとのやり取り】

写真のように横樋のジョイント部分(じょうご部分)に関して本来であれば横樋5㎝くらい離れていなければいけない(この建物のハウスメーカーさんの規定)のですが最初その部分にスキマが全くないという状態でした。2箇所(赤丸部分)です。1箇所は少しだけ隙間がありましたが泥が詰まっていて普段は縦樋に流れていかなかったと思われます。もう一つのほうはなぜか完全に蓋がされていました。いろいろな推測をしたのですがよくわかりません。オーナー様へ報告をしつつ建築したハウスメーカーさんに見てもらうことにしました。

そして後日ハウスメーカーの担当の方が現場に来られましたので樋の確認をして頂きました。調査をしたところ「経年劣化で樋が横に伸びてしまい隙間をふさいでしまったのではないか」とのことでした。約29年の月日が経つと樋がこんなに伸びてしまうものかと驚きました。「それにしてもそんなに伸びるものなのだろうか?」と疑問に思いつつそれでも「こんなに伸びて穴をふさいでしまっているという現実」を見て頂きそのうえで何とかなりませんかと話したところ「今回は無償で修繕します」ということになりました。

この日は担当の方とは午前中に打ち合わせました。あとで分かったのですがハウスメーカーさんがその日の午後に修理することになったようです。(1回目の修理)

私はその日の午後に他の現場へ行く予定がありその状況について把握しておりませんでしたが次の日に現場にでたところ横樋の空の間隔が少し開いた程度といった状況でした。確かにスキマは開いた状況ですがほんの少し空けただけでした。これはちょっとおかしいと思い再度担当者と現地で打ち合わせることになりました。「前日の打ち合わせ後に修繕してもらっているようですが今のままだとすぐに泥で隙間が埋まりフタがされてしまうことになります。ほぼ確実に。これでは元の木阿弥です。申し訳ないのですががもう一度しっかりと間隔を規定通り(5㎝)は空けてほしいのです」ということでお願いしました。そして二日後ハウスメーカーの担当の方が3名来ていただきました。(2回目の修理)そして雨樋を外し規定通りの間隔で再度取り付けてくれました。ありがとうございます。

横樋を取り外します

長い部分をカット

横樋を元に戻します

樋をしっかり固定

担当者さんと話しをしたのですが「(樋が経年で伸びたことは間違いないという前提で)もしかしたら新築当初にすでに間隔が小さかったのかもしれない。当然そのころの営業や工事担当者はすでに在籍していないので自分たちも詳しいことがわからずに現場に出向いている」とのことでした。これは気持ちはわかります。すでに会社にいない担当者の施工した工事についていろいろと言われることはつらいでしょう。しかし「弊社はオーナー様から建物の改修工事を任されています。そのためしっかりと仕事をする義務がありますのでわずか数センチでも違えば不具合がでるという懸念材料を抱えたまま仕事を終えることはできません」という主旨のお話をしてご協力をお願いしました。足場がある今しか修理する機会はないのです。そして今回ハウスメーカーの方達にもう一度雨樋をしっかり直して頂きました。最終的に全箇所5㎝間隔の空きを確認しました。また念のため雨の日に足場の安全な場所から雨樋の水の流れもチェックしました。雨水が気持ちよいくらいの勢いで縦樋へ流れていきます。これで足場が外れても一安心です。ハウスメーカーの担当者様ご協力頂きましてありがとうございました。

外壁塗装工事の完了予定日が見えてきた時点で足場をばらす前に施主検査を行いました。足場をしっかりと組んでいますのでオーナー様にも安心してしっかり見て頂くことができます。屋根からぐるりと見てまわりました。一つ一つ説明をしながらオーナー様に見て頂きました。完了報告書だけでも良いのでしょうが実際に見て、触って頂き、気になる点がありましたらその場で即改善します。仕事をした我々も最終的にオーナー様に見て頂くことで良い緊張感をもってこの日を迎えることができます。

施主検査の様子

多少の手直しがありましたが、概ね検査は無事終了しました。

消火器BOXも当初は塗る予定でしたが、オーナー様の意向により新しいものに交換しました

足場をばらして塗装替えした建物がその姿を現したときは馬鹿みたいに一人心の中で感動しました。お仕事を頂きましたオーナー様、ご協力頂きました各業者様、本当にありがとうございました。これからもよろしくお願い致します。

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