賃貸管理でのお仕事 保証会社編

保証会社について

私が不動産業界に入って約20年が経ちます。そのうち賃貸管理業に携わった期間は現在までで約15年になります。そのなかでも賃貸が大きく変化したところがあります。それが家賃保証会社の存在です。保証会社は以前からありましたが当時利用頻度はそれほどありませんでした。どちらかといえば連帯保証人をつける契約が多かったと思います。それが次第に保証会社へ移行していき現在はかなりの割合で利用されています。これは保証会社の企業努力で徐々にサービスを向上させた結果だと思います。連帯保証人付きの契約で滞納者を何度か担当することがありました。たとえば契約者本人が夜逃げをしたり、本人を何度か訪問して督促するのですが部屋から一切出てこなかったり、本人と話ができて分割払いの確約書を作成してもその通り払わなかったりしました。またこのころ賃貸業界では滞納者への対処の仕方の中に無断で鍵交換をしたり、玄関扉をロックしたり、中には入居中にも関わらず家財を他の場所へ同意なしに移動した等がありこうしたことが社会問題としてクローズアップされていました。こうした状況で連帯保証人へ連絡したり訪問したりするのですが、まずすんなりと支払いに応じて頂いたケースは非常に少なかったと記憶しています。そうですね10件あれば応じてもらえたのは1~2件程度でしょうか。契約の仕方にも問題があったと思います。かなり遠方の方を連帯保証人にしているのも回収できない要因の一つではありましたが・・とにかく連帯保証人へ支払いをもとめるのはかなり困難な作業でした。(契約上は支払い義務があるのですが実務ではそう簡単には解決せず結局弁護士へ依頼するか家主様へご相談して退去を条件に滞納家賃を諦めるかでした)そこで保証会社の登場です。保証会社はこういう問題を見事に解消してくれます。滞納した場合でも退去までの家賃は保証されます。場合によっては原状回復の一部を負担してくれる保証会社もあります。立ち退き交渉、弁護士費用等も全て保証会社にて対応します。

こうしたことから個人を対象にした契約は保証会社を必須条件にする管理会社さんが増えていったと思います。なので今の賃貸管理会社が行っている滞納家賃対応については以前よりは格段に処理しやすくなっているはずです。

賃貸管理会社は滞納以外の部分に注力できます。(道徳的クレームやお部屋の修繕など)

借主さんは管理管理会社指定の保証会社へ申込し審査を受けます。それが通れば賃貸借契約を締結する(管理会社によっては保証会社の審査とは別に独自に規定を設けているところもあります)運びとなります。(※基本的に審査で落ちた場合その理由については教えてもらえない)では借主さんが費用負担までして保証会社を通して入居するメリットは何でしょうか。それは連帯保証人を用意できない場合です。たとえば親がかなり高齢で連帯保証人の要件に該当しない。この手の話は親族には遠慮してしまう。親兄弟とは疎遠でしばらく連絡を取っていない等々。費用は掛かりますが逆に自身の力で物事を進めることができるのです。もし不動産管理会社で複数の保証会社を扱っていれば各社審査基準が違うのでもし万が一最初の保証会社の審査が落ちた場合でも不動産会社の担当者へお願いして追加で別会社の審査を打診するのもありかと思います。またお部屋探しの際はその不動産管理会社がどこの保証会社を利用しているかを予めネットでチェックしておくのも良いかと思います。

【保証会社】

・株式会社オリコフォレントインシュア(弊社提携保証会社)

・日本セーフティー株式会社

・日本賃貸保証株式会社

・Casa(カーサ)

 その他多数あり

かなりザックリとしたお話をしました。皆様(貸主さん、借主さん)の参考になれば幸いです。今後ともよろしくお願い致します。

 

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